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滅菌関連情報 PLASMA LINK | ASP Japan合同会社 〜2010年10月 特別号

Special Report 増加する手術件数に対応するためには滅菌業務の効率化を重視。
医師も滅菌に、高い関心を。

財団法人 日産厚生会 玉川病院

この記事のテーマ
  • 整形外科
  • ステラッド®導入効果

日産厚生会 玉川病院は、東京・世田谷の閑静な住宅街の一角に位置しています。1953年の開設以来、地域の住民から広く信頼され、歴史を刻んできました。その一方で、気胸センター(1986年開設)、股関節センター(2004年開設)など、専門機関も設置し、治療経験を重ねてきました。手術件数も、年々増加しています。今回は、整形外科部長であり股関節センター長の松原 正明先生と、看護部 手術室 科長の林 由香さんに、手術が増えることのメリットと、その実現方法を伺いました。

[画像] 財団法人 日産厚生会 玉川病院

この数年で手術件数が増加しているそうですが、具体的な件数を教えて下さい。

松原先生2009年度の手術総件数は2,401件でした。2008年度は2,353件、もっと遡って2004年ごろは1,700件程度でした。

私の担当する整形外科では、2007年度は887例、2008年度は883例、2009年度は939例と増加しています。その中での人工股関節手術(THA)は、それぞれ270関節、360関節、381関節というペースです。この間、手術室の数は5室で変化していません。今年の4月からは手術日を増やし、年間で450件を超える予定です。

松原 正明 先生の写真

整形外科部長
股関節センター長
松原 正明 先生

なぜ手術件数を増やすことができたのでしょう。

林さんTHAは2件の手術を並列して行える体制を整えました。ここで問題になったのが、器材の数です。例えばTHAの器材は3セットでしたが、別のセットを再編成するなどの工夫をして、6セットまで増やしました。しかし問題となったのは、特殊な器材です。先生独自のオーダーで作られた器材や高額なものもあり、すぐに増やすことはできません。また、器材庫のスペースにも限りがあります。数に限りのある器材を効率よく使うため、以前はTHAの手術が終わるころに、次の手術に備えて、オートクレーブを空にして待機したこともありました。

滅菌の効率化が課題だったのですね。

松原先生そうです。オートクレーブで30分のハイスピード処理をしていた器材を、28分で滅菌可能なステラッド®NX™で滅菌するようになりました。ただ早く滅菌処理できればいいというわけではなく、きちんと滅菌処理されることを求めていました。

AORN、JCAHO、AAMIのガイドラインでは、フラッシュ滅菌(ハイスピード滅菌)はあくまで緊急時でのみ使用が推奨されています。仮にフラッシュ滅菌を用いる場合でも、滅菌器の特性やパラメータを十分に把握するとともに、滅菌の前後、特に運搬時における空気を介した汚染の潜在リスクを十分に把握しておく必要があるからです。

滅菌処理の体制は。

林さん今年の3月までは、ステラッド®200が1台とオートクレーブが2台でした。1日の滅菌回数は、ステラッド®200が1回、オートクレーブは1台が約5〜6回で、通常工程「135℃で10分」で滅菌していました。手術件数が増えてきたため、これまでの体制では器材の準備が追いつかなくなったこともあり、今年4月にステラッド®NX™を導入しました。1日に1〜4回使用しています。

林 由香 さんの写真

看護部 手術室 科長
林 由香 さん

ステラッド®NX™はどのように活用されているのでしょうか。

林さんステラッド®NX™での滅菌は28分間で可能です。オートクレーブ30分のハイスピード処理と比べるとわずか2分の差です。しかし、オートクレーブの場合は、高熱になった器材を滅菌処理後に滅菌精製水につけて、室温に戻す必要がありました。その点、ステラッド®NX™の場合は、本体の扉を開ければすぐに使えます。

以前は、緊急手術の場合でも、オートクレーブで十分な滅菌をするために「1時間半待って下さい」と医師に言わなければなりませんでしたが、今ではそのような場面が減りました。

松原先生最近では「1時間半待って下さい」と言われると、「どうしてステラッド®NX™を使わないの?」と、こちらから尋ねるようになりました。

林さん手術室の看護師にもステラッド®NX™は短時間で滅菌処理できることが認知されてきたので、「これはステラッド®NX™でやってください」と、術中に落ちた器材を持ってきます。本当に28分後に手術で使用した器材もあります。

※滅菌できる医療器材には制限があります。弊社Webサイトにてご確認いただけます。

ステラッド®NX™への移行は、スムーズでしたか。

林さん最初は、手術を待たせているときなど「絶対にキャンセルを起こしたくない」という思いがありました。しかし、ジョンソン・エンド・ジョンソンの営業の方に立ち会っていただいたこともあり、今は完全にステラッド®NX™に移行しています。

先日、訪問したオーストラリアの病院では、営業の方とは別に、CEC(クリニカル・エデュケーション・コンサルタント)と呼ばれる専門スタッフの方が、手術室の中で親身になっている様子を目の当たりにしました。日本でも、同じような体制が整うと、より安心して使えると感じました。

手術件数の増加は病院の収益に直結しますが、医療従事者、そして患者さまにとっては、どのようなメリットがあるでしょう。

松原先生まず医療従事者にとっては、多くの経験を積めることが最大のメリットです。経験を積めるということで、意欲ある医師が集まります。それは患者さまへ還元されますし、また、患者さまをお待たせする時間を短くできます。THAに関して言うと、かつては初診の予約から手術まで1年かかっていましたが、現在では5ヵ月にまで短縮できています。また、入院期間も片側のTHAの場合では、全国平均の28日間に比べ、当院では14日間です。ステラッド®NX™を導入してから、手術器材の準備もスムーズにできるようになったと感じています。

林さんステラッド®NX™を導入したことで、早く確実に滅菌処理を行えるという点で、ずいぶん業務が楽になりました。

松原先生医師は滅菌に、もう少し関心を持った方がいいと思います。滅菌処理されているものであれば、何でも大丈夫だという認識でいます。たとえどんな滅菌のされ方でも…。

最近の日本の外科分野では、多くのことが、従来の方法から劇的に変わっています。例えば、手術時の手洗いで使用する水は、滅菌水だったものが水道水になったり、ブラシで何十回も擦っていた手技は、今では指先だけ、または、ブラシを全く使用しない手技が増えています。欧州では、文献や論文を基準にしているので、20年前からブラシを用いていませんでした。一方、日本の医師の多くは、文献や論文は理解したが、今まで感染などの問題が起きていないから、同じことを当然として続けていました。

今までの方法で問題がなかったからといって、これからも問題が起こらないだろうという考えは捨てるべきではないでしょうか。

とは言え、徐々にですが、滅菌に対する医師の関心が高まっているのも事実です。2010年2月の人工関節学会で「器材の滅菌に関するアンケート」を取り、300超の回答がありましたが、その結果はいつ発表されるかという問い合わせが何件もありましたから。

最後に、整形外科領域の手術器材の滅菌処理に、ステラッド®NX™を導入されて、いかがでしたでしょうか。

林さん手術件数の増加に対応するには、ステラッド®NX™が必要でした。ステラッド®NX™がない状況は考えにくいです。

松原先生いいものに触れてしまうと、なかなか手放せません。その気持ちは、誰にでも共通なものではないでしょうか。

当院では常に、患者さまが手術の順番を待っている状態で、医師も1件でも多くの手術を行いたいと考えているので、手術の準備が整うのを待っています。それを思うと、スペースや経営判断などの調整ができれば、すべての滅菌器をステラッド®NX™や、ステラッド® 100Sに交換したいほどです。

施設の紹介

[画像] 財団法人 日産厚生会 玉川病院

財団法人 日産厚生会 玉川病院

東京都世田谷区瀬田4-8-1
病床数:389床
手術室数:5室
手術件数:2,401件(2009年度)

「最善の医療を目指し、医療活動を通じて社会的貢献を果たす」という理念のもと、患者さまの権利を尊重し、信頼関係に基づいた医療を行うとともに、医療の質の向上に努め、安心できる確実な医療を目指している。また、良質な医療を提供しつづけるために、安定した運営と信頼と安らぎのある病院づくりに努めている。

診療科目:
内科、呼吸器科、循環器科、消化器科、神経内科、リウマチ科、小児科、外科(ヘルニアセンター)、呼吸器外科(気胸センター)、肛門科、整形外科(股関節センター)、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科(リハビリテーションセンター)、歯科、麻酔科、放射線科、人工透析科(透析センター)、健診科、東洋医学科

財団法人 日産厚生会 玉川病院のウェブサイト

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