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滅菌関連情報 PLASMA LINK | ASP Japan合同会社 〜2007年4月 Vol.13

Partner Interview ステラッド®適合探触子の開発やCompatible(適合)シールの貼付にいち早く着手

アロカ株式会社

この記事のテーマ
  • パートナーインタビュー

超音波診断装置の製品化に世界で初めて成功した医療機器メーカーとして、その名を世界に知られるアロカ株式会社(以下、アロカ)。2006年12月末には、超音波診断装置の生産累計台数が世界で初めて20万台※以上を達成するなど、今や超音波診断装置のパイオニアとして世界で揺るぎない地位を築いている同社は、ステラッド®適合探触子の開発やCompatible(適合)シールの貼付にいち早く取り組みました。その詳細について、同社のみなさまにお話を伺いました。

※アロカ株式会社調べ。

アロカ株式会社

ステラッド®の普及をいち早く予見

1960年に超音波診断装置を世界で初めて製品化し、それ以降も、胎児の動きがリアルタイムで鮮明に見える電子リニア走査超音波診断装置や、心臓の血流をリアルタイムのカラー画像によって表示する二次元超音波診断装置「カラードプラ」の製品化を世界で初めて成功させるなど、つねに超音波診断装置をリードしてきたアロカ。

ステラッド®適合の探触子の開発に日本で初めて成功したのも、実は同社でした。その取り組みは、同社製の経食道探触子がステラッド®に適合しているか確認してほしいという依頼を、ある大学病院から受けたことで始まりました。同社はすぐにJ&Jに連絡し、自主試験を実施。その結果、同社製品がステラッド®に対し十分な適合性がないことが判明しました。これは1990年のことで、ステラッド®が国内で販売される4年も前のことでしたが、アロカとして今後ステラッド®適合を目指すのか、目指さないのかという重要な選択を、迫られることとなりました。

Compatible(適合)シール

Compatible(適合)シール

同社の探触子は、体表用と体腔内用と術中用の3つに分かれますが、中でも術中用の探触子は滅菌が不可欠です。オートクレーブは高温滅菌のため使用できないことから、必然的に同社は当時、EOG滅菌だけを術中用探触子の滅菌法として推奨していました。しかし、この自主試験以降、社内にて時間をかけてステラッド®の特性を検証した結果、ステラッドRが今後、確実に普及していくと判断しました。その理由は大きく2つありました。1つは、当時、既にEOGが抱えるリスクが問題視されていた中で、ステラッド®は安全性に大変優れていたということ。もう1つは、ステラッド®の滅菌スピードが大変スピーディで、病院にしてみれば1本の探触子を1日に何度も使えるようになるという、とても大きなメリットがあったことでした。「このような、ほぼ完璧に近いユーザーフレンドリーを実現しているステラッド®が、今後、爆発的に普及していくのは間違いないという結論を下し、さらに、弊社の術中用探触子の滅菌方法としても最適であると判断。他のメーカーに先駆けて、ステラッド®適合探触子の開発を決断しました」とTP事業部部長伊藤壽夫氏は当時を振り返ります。

TP事業部部長 伊藤 壽夫 氏

TP事業部部長
伊藤 壽夫 氏

Compatible(適合)シールを日本で初めて貼付

とはいえ、ステラッド®適合のために探触子の素材や構造を変えるということは、イコール、金型の設計から変えるということを意味し、莫大な投資が必要となります。しかし、つねに患者さまと医療従事者の立場に立って、開発を進めていくアロカにしてみれば、近い将来、確実に普及していくであろうステラッド®への適合をめざすことは当然の選択だったと、TP事業部開発グループ主事土田和俊氏は自信を持って語ります。

そして、1996年に同社はJ&Jとステラッド®に関する秘密保持契約を締結し、その直後からステラッド®適合探触子の開発に本格的に取り組むことになったのです。さらに、探触子の耐久性を検証するために同社では、ステラッド®にかける耐久性試験を、新型探触子開発工程の中で必ず行うべき試験項目として組み込みました。そして、1998年にはステラッド®に適合した十数種類の探触子を開発。1999年には、ステラッド®への適合性がJ&Jにより確認された探触子にだけ貼ることができるCompatible(適合)シールを、日本で初めて貼付しました。

その理由について伊藤氏は「見た目がまったく同じ探触子でも、素材の違いによってステラッド®に適合しているものとそうでないものがあり、これでは現場の方が混乱される恐れがあると考えたのです。その点、このシールが貼ってあれば誰の目にも一目瞭然で、現場の方々にとても喜ばれています。このシールを貼った探触子に関し、ステラッド®にかけたら壊れたなどといったクレームは、いまだに1件もないですね」と笑顔で語ります。また、このシールを貼ったことで、適合性に関する問い合わせが減り、我々の負担も大きく減りました、と同氏は強調します。

マーケティング室プロダクトグループ主事 丹波 正寿 氏

マーケティング室
プロダクトグループ主事
丹波 正寿 氏

TP事業部開発グループ主事 土田 和俊 氏

TP事業部開発グループ主事
土田 和俊 氏

今では100種類以上の探触子がステラッド®適合に

ステラッド®が販売された当時、同社のステラッド®適合の探触子はありませんでした。しかし、今では同社の100種類以上の探触子がステラッド®に適合しています※。このように、順調にステラッド®適合の探触子を開発することができた要因の1つには、J&Jとの緊密な協力体制があったとアロカのみなさんは口をそろえます。「弊社のステラッド®適合の術中用探触子に何か不具合があり、お客さまから弊社やJ&Jさんに問い合わせがあった場合は、双方でその情報をすぐに共有し、協力して問題を解決してきました。また、新しいステラッド®適合探触子の開発にあたって、新たな素材や構造を採用する際にも、J&Jさんの協力を仰ぎ、耐久性に問題がないかその都度検証しています」と土田氏は語ります。

同社は他の医療器機メーカーに先駆け、ステラッド®が今後、急速に普及していくと判断し、そのうえで、ステラッド®適合を目指すという重要な決断を下しましたが、ステラッド®の国内納入実績が1,500台を超えた今、その決断が間違っていなかったことが改めて証明されました。「今もし、ステラッド®に適合していない術中用探触子を販売しようとしたら、私たちが営業に怒られるでしょうね。わかりやすいと、お客さまに好評なCompatible(適合)シールは、今後、探触子のカタログに掲載することになりました」とマーケティング室プロダクトグループ主事丹波正寿氏は笑顔で語ります。ユーザーの安全性や便利さといったベネフィットを追求してやまない同社は、今後もこれまで同様、J&Jとの協力のもと、ステラッド®適合探触子の開発に全社を挙げて取り組んでいく予定です。

超音波診断装置prosound α10

超音波診断装置prosound α10

アロカが開発したさまざまな探触子

アロカが開発したさまざまな探触子