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各員の専門性を生かして
多角的に課題解決に当たる
長野赤十字病院のICTの特徴は、各分野の専門家が揃う、充実した陣容にもあります。感染対策の認定を受けたメンバーが、のべ8名にも上ります。その顔ぶれは、内科、呼吸器科、脳神経外科、産婦人科、薬剤部のICDが4名、感染対策専任のICNが1名、感染制御専門薬剤師(ICPh)が2名(うち1名はICD兼任)、そして感染制御認定臨床微生物検査技師(ICMT)が1名。これら専門家が各自の専門性を生かして役割分担しつつ、緊密な連携を取ることで、感染対策を強力に推進できているのです。
中でもICNの水内氏は、唯一の感染対策専任のメンバーとして幅広い役割をこなしています。「ICTとしてラウンドできるのは、1つの病棟に対して月に1度。その隙間を埋めるように、現場に入り込んで指導するのが私の重要な仕事になっています」(水内氏)。その際に異常が見つかればICTで議論にかけ、臨時のラウンドを行うこともあります。
「病院の中で一番初めに感染を発見できるのが検査部門です」と語るのは、ICMTの鷲野氏。気をつけているのは、可能な限り早くデータを上げることだと言います。「ラウンドの報告も週報、月報という形でまとめていますが、そのほか日々の検査業務において少しでも不審な点が見つかれば、直ちに情報を整理してメンバーに渡します」。ICNの水内氏も毎日鷲野氏の元へ通い、情報交換を行っています。「何かの感染が増えていると聞けば、やはりすぐに現場へ行きます」(水内氏)。
一方、ICPhの堀氏は「院内での薬の動きひとつとってみても、薬剤師にしか分からない情報がたくさんあります。それをいかに迅速に共有できるかが、ICTを機能させるために重要だと考えています」と言います。薬剤師ならではの視点というものも意識しており、消毒剤をすべての病棟で統一する取り組みも推進しました。これによって消毒の方法を院内で統一できたほか、薬剤費の大幅なコストダウンにも成功しています(図2)。
認定制度こそないものの、事務職員も専門家の1人と言えます。たとえば廃棄物や清掃なども感染対策の重要なファクターですが、これらについてもっともよく把握しているのは事務職員です。
こうした各分野の専門家から構成されたチームの力が、もっとも強く発揮されるのは個別の事案です。総論的な部分については、院内のコンセンサスを得たマニュアルがあるので、そのマニュアル通りに業務が行われているかどうか確認するだけです。しかし、ICTにはマニュアルにない各論的な相談も数多く寄せられます。ICD兼ICPhの太田氏は「たとえば、抗菌剤ひとつとっても、患者ごとに薬や使用量を変える必要があります。そうしたケースバイケースでの対応を求められる場面で、専門家が揃っていればいろいろな角度から検討した上で、もっとも的確な回答ができるのです」と言います。
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| 感染対策では、院内の取り組みを統一することが大切です。長野赤十字病院では、ICTの薬剤師を中心にプロジェクトチームを作り、各病棟でバラバラだった消毒剤を統一し、その使い方にも共通のルールを定めました。コスト面でも大きな成果が得られています。 |

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斎藤 隆史 氏
第一脳神経外科部長
感染制御医師
職員が使いやすいよう工夫した感染対策マニュアルは、オンラインなので常に最新のマニュアルを共有できるのが利点の1つです。 |
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太田 伸 氏
薬剤部長
感染制御医師、感染制御専門薬剤師
感染対策でもっとも重要なのは職員の意識改革です。手指衛生なども、一人ひとりの自主性を引き出すことが成功につながると思います。 |
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堀 勝幸 氏
薬剤部医薬品情報係長
感染制御専門薬剤師
薬局・薬剤師にしか分からない情報を提供するのはもちろん、それにとらわれず、ICTの一員として活動することを大切にしています。 |
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水内(みのち)豊氏
医療安全推進室(感染対策室専任看護係長)
感染管理認定看護師
当院は、WOC看護や重症集中ケア、救急看護、糖尿病看護などの認定看護師も10名いるので、その力を感染対策に生かすことも考えています。 |
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鷲野 恵一 氏
中央検査部臨床検査技師
感染制御認定臨床微生物検査技師
1ICMTは全国で250人程度です。当院は育成の認定施設になっているので、1人でも多くのICMTを世に送り出したいです。 |
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